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about a manner

ちょっと何言ってるかよくわかりません

2016年の振り返り - 就活相談を受けて

 

いつからロックンロールを聞くようになったのだろう。学生時代以前の記憶が曖昧でどうにも思い出すことが出来ない。

ライブでこの歌をはじめて聞いたことは間違いない。「永遠の階段 踏み外せばいい」ってチバの口から出るなんて思ってもみなかったから、「また解散するのかな…?」とロッカーの前で不安になったまま、とぼとぼ歩いて帰ったのを覚えている。

 

 

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年末。

冠婚葬祭転勤転職で怒涛の一年間だった。銀座の煌びやかな街灯に後ろ髪を引かれながらビールと干物の臭いで息苦しい最終電車の中で毎週毎週振り返って反省をしているので(報告義務ってやつ)改めて彼是思うことはなかった。

 とにかく結果が欲しい。そのために必要なことは理解している。幸せになりたい。それから本場の中華料理はもうしばらく食べたくない。

 

 結婚する前後から「子供が欲しいね」と話をしていて。もう名前も決まっているきっと可愛い女の子のために残りの人生の過ごし方をちょっとだけ悩んでいる。最大限理解してもらっているから、あとは自分の気持ちの整理がつき次第。どうなることやらと他人事のように面白がっている。

 

 

 

 

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就活生から就職相談を受けたのが悩み始めのキッカケというのが皮肉だ。カッターとは程遠い場所で仕事をしているけれど「切った張った」の世界であることに違いはなく。それなりの矜持は持っているものの、大きく打っても鳴かず飛ばずの業界に安易にウェルカムとも言えず途方に暮れた。

 

 取引先の担当からできたっちゃ結婚の報告を受けた後の上司の一言が強烈だった。

「あいつはここ数年が勝負ですわ、スターになって家族を食わしていくか、辞めるか」。

上司の懐深さに感激すると同時に、普通に仕事しても普通に暮らせないこの業界の業の深さを改めて思い知らされた。年商50億円超の企業でもこの有様、いわんや小規模の企業をや。

 

  

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2016年度の10大ファッション・ニュースは陽気なメディア様に任せるとして個人的なニュースをネガティヴに発表。ずばりバロックジャパンリミテッドの株価暴落。

 

バロックジャパンリミテッドが上場!IPO株価はどうなる? | 優待・配当株をひたすら増やしてみると

 

想定価格2,240円だった株価は、12月31日時点で1,200円付近をうろうろ。ファッション業界の中ではバロックは元気のいい企業、もしかしたらENFOLD効果、NY進出、中国の資本をバックにつけた絶好調企業と思われているような気がしないでもないけど、いや知らんけど、エグすぎる右肩下がりからは爽快感すら覚える。

 

ユニクロしまむらなどのコモディティを除けば、この一年間で「売れてるらしいよ」と耳にした企業は数社だけだった

(が、やり方がヤ◯ザなのでそう長く続くとは思えない。「生地が未決定なのに発注書を切って、” 納期は30日後、出来なかったら値引きしろ ”と脅迫されて困ってます」と無関係な私が中国の工場に泣きつかれる始末。向こうは日本人以上に商売っ気が強いので、サプライヤーの納品先、つまりブランドがブラックかどうかを見極める段階にまで来ている。今後どこで作ってもらうつもりなのか是非とも教えて欲しいものです)。

 

同じく株価下落の末に都心の土地を売却したオンワード。複数回にわたるブランド&人員整理の末に社長を交代した三陽。冬物から「あれれ、おかしいな〜?」が散見されるようになったイトキン。地方店を閉店する百貨店、衣料品売場を縮小する量販店。パリでもハイファッション消費は冷え込んでいるそう。

 

点での明るい話を聞けるたび、自分のことのように喜んでしまうのだけど、そして喜べる程度にファッションのことをまだ大切に思えるのだけど、悲壮感たっぷりの業界全体という目線で見てしまえば全てがジリ貧にも思え、ひとり空しくなる。 

 

新しいチャレンジは徐々になされてきてはいるものの、ピントがズレているように感じられるというか…まだうまく言葉にすることができない。 確実に言えることは、好転することはないってこと。トランプさんの気まぐれで円安に振れて一気に中小倒産というシナリオも想像に難くない。想像力と経営力の両輪が機能しなければ、生き残ることさえ難しい。

 

 

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 個人的なファッション・ニュースを発表。

 

① エアー裁断事件(あとは縫うだけデス→まだ生地来てませんので納期遅れマス。秒速土下座で大丈夫)

② 迷子の子猫事件(一色だけ混用率も組織も違う謎の生地が混入。似た奴差し込めば大丈夫)

③ トラック炎上事件(商品を輸送中のトラックが炎上、路肩に佇む運転手の背中が寂しい写真が送られてくる。焼けてないのをすぐ送るから大丈夫)

④ 工場浸水事件(洪水による浸水。納期遅れ&外注工場で服のようなサムシングが出来上がる。着れれば服だから大丈夫。ただし浸水報告の写真が使い回されている説あり)

⑤ 見積概念批判事件(見積より20%OFFの単価で発注書を頂戴する。とりあえず大丈夫)

シミュラークルの地獄事件(コレクションを参考にした服を参考にして服を作ったら、工場がそれを参考にして他社に売り込んでいた。みんな同じことやってるから大丈夫。売り込まれた服もまたデータベースに記憶されるのだろう)

⑦ ロックと悪魔は似てる事件(69が66で顔料プリントされたがプリントの外観も概念も類似しているから大丈夫)

 

他にも笑えることが沢山あった。本当笑えるエモすぎる。でも大丈夫!没関係!

 

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海外コレクションは好きなブランドと、仕事上必要なブランドしか見なくなった。東コレもクオリティの低いヴェトモンパロディばかりで途中で見るのをやめてしまった。洋服の基本を知らずにノスタルジーに逃げ込むマイナーブランドにも、それを担ぐプレスにもディーラーにもウンザリしてしまった。

 私がファッションに出来ることはもうないのかもしれない。このエントリーの逆説語の多いこと…。外的な大きな暴力によって革命が起きて、やっと正常化するのではないだろうか?という陰謀論めいた発想にさえ時折囚われる。 

  ファッションがいつ、どうなるかなんて誰にもわからない。「ファッションが売れない」と言われながら全く売れていない訳ではないことも事実としてあり。結局、自分がファッションの世界において何をしたいのか?が大切で。究極的に言えば、成功する人は成功するし、失敗する人は失敗する。

 

まー…、暗い一年だったよねっていう総括。覚悟を持った人が来てくれればみんな喜んで受け入れてくれるだろうし、難しいことは結婚がチラついたあたりで考えればいいと思う。気を引き締めて新年頑張ろう。

 

 

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それでも生きていかなければいけないんだから、人間って本当に愛おしい。